山下公園も元町も、自分のオフィスに。ビジネスを加速させる新しい働き方で、100年続く物語を始めてほしい 〜マネージャー 花本氏

横浜・山下町に誕生した、シェアオフィス「BLOCKS YAMASHITA PARK」。ここは単なるワークスペースではなく、新たな可能性が生まれる「未来への拠点」です。現代的で洗練されたデザインと歴史あるクラシックな趣が溶け合った空間は、働く人のクリエイティビティを刺激し、モチベーションを高めてくれます。
そして拠点とは、建物という箱があるだけでは完成しません。そこに集う人々の熱量や挑戦、何気ない対話が積み重なって、初めてその場所に色が加わり、息吹が芽生えていきます。
そこで本連載では、異なる視点でこの場所に関わる3名へのインタビューを通じ、ここだからこそ叶う新しい働き方を紐解いていきます。
今回は、BLOCKS YAMASHITA PARKの運営を担う、株式会社ブロックスプラスのジェネラルマネージャー・花本氏。都内4拠点の運営マネジメントを統括してきた花本氏に、この場所で届けたい新しい働き方や今後のビジョンについてお話を伺いました。
「創業の地」に流れる、特別な空気を受け継ぐ
横浜を知る人にとって、山下町は少し特別な響きを持つ場所です。神奈川県庁などの歴史的建造物が並ぶ官庁街でありながら、すぐ側には山下公園の緑と海が広がり、観光地である元町や中華街も徒歩圏内。まさに、歴史と文化が凝縮された横浜の「顔」ともいえるエリアです。

この凛とした静けさと開放感が同居する地に誕生したのが、今回の舞台となる「BLOCKS YAMASHITA PARK」。
ここはもともと、横浜で創業150年を超える総合エネルギー物流企業、上野グループの本社ビルがあった場所。横浜商工会議所の会頭も務める地域密着企業として、横浜の歴史とともに歩んできました。このプロジェクトの現場運営を担う花本氏は、立ち上げの経緯についてこう振り返ります。
「上野グループさんが大切にしてきた創業の地を、どう次世代へ繋いでいくか。『歴史ある街の魅力に寄り添いながら、今の時代に求められる新しい場を作ってほしい』とその想いを託されたのが、すべての始まりでした」

そのバトンを現場の責任者として受け取った花本氏は、この街への印象をこう語ります。
「横浜の方々とお話ししていると、『本当にこの街が好きなんだ』と感じる場面がすごく多いんです。いまは違う場所で働いていても、いつかはここで起業したい、ビジネスを育てたいという熱い想いを持っている方がたくさんいらっしゃる。
そんな方々の受け皿として、単なる『箱』ではなく、街の歴史に恥じないインキュベーションの中心地を作っていく。それは私にも、代表の岸田にとっても共通する志です」

今回の拠点では、これまでのBLOCKS OFFICEが培ってきた洗練されたスタイルはそのままに、新たな試みとして「ニュークラシック」というデザインコンセプトが掲げられています。
かつてのオフィスの面影を活かしながら、船の模型や上野グループの昔の記録写真をアートとして取り入れ、港町・横浜の歴史を空間に編み込んでいく。都内の拠点とはまたひと味違う、この場所ならではの体感ができる施設になる予定です。


美容師、営業、そしてシェアオフィスへ。異色の感性が繋ぐもの
そんなBLOCKS YAMASHITA PARKのマネージャーを務めることになった花本氏のキャリアは、ビジネスの世界では少し珍しい「美容師」からスタートしています。その後、家電量販店での営業、海外の伝統工芸品を普及するための日本拠点の立ち上げなど、一見バラバラに見える道を歩んできました。
しかし、その根底には常に「想いを汲み取り、心地よい形に整えて届けていく」という一貫した姿勢がありました。
代表の岸田氏も、そんな花本氏の「本質を捉える力」に信頼を寄せています。ブランドの想いを素早く理解し、物件が増えてもその場所ならではの良さを即座に見抜くセンス。そして、関わる人たちが自然と同じ方向を向けるように導いていくマネジメント。そうした彼女の感性こそが、今回のマネージャー打診の決め手になったと語っています。
そんな花本氏とBLOCKSとの出会いは“ひと目惚れ”でした。
「BLOCKS EBISUのデザインに惹かれたことがきっかけです。当時は入居者でもなかったですし、不動産の知識もまったくありませんでしたが、『この建物が好き!』という直感だけで飛び込んだんです」

その直感は間違っていませんでした。彼女がBLOCKSで発揮したのは単なる施設管理のスキルではなく、空間が持つ「温度」を内見者に伝える「翻訳家」のような役割。その能力の高さから、入社から2年半で都内全店舗を統括する立場に抜擢されています。
「お客さまの内覧のとき、私は誰よりもこの物件を愛している人間として案内しているんです。まだラウンジが完成していない状態でも、『ここにこんな植物が入って、こんな風に光が差し込むんです』と自分の言葉で伝えると、不思議とお客さまにもその光景が見えてくる。
話している間にかならずひと笑い取るのが私のスタイルなんですけど(笑)、そうやって心が通じ合った瞬間、決まって成約に繋がっています」
実際、BLOCKS YAMASHITA PARKもオープン前にもかかわらず、想定以上の申し込みが入っているといいます。その決め手の多くは立地、そして花本氏が語る「未来の景色」への共感でした。
世代を超えて共存する、心地よい「大人なシェアオフィス」を目指して
こうした花本氏のビジョンに呼応するように、この場所にはあらゆる人々を迎え入れるための土壌がしっかり整えられています。
たとえば、それぞれの働き方に寄り添う「部屋のバリエーション」と、屋上テラスなどの随所に設けられた「余白」。
1名用の個室から15名規模の区画まで、事業フェーズに合わせてフィットするオフィスが選べる環境は、フリーランスからスタートアップ、さらには地域を支える老舗企業まで、すべての挑戦をあたたかく迎え入れる「間口の広さ」となっています。



「都内の拠点を見ていて感じたのは、ターゲットを絞りすぎることの難しさでした。若者だけ、あるいはフリーランスだけが集まると、どうしてもコミュニティが固定化されてしまう。
でも山下町なら、スーツを着たベテランのビジネスパーソンと、ラフな格好のクリエイターが同じラウンジでコーヒーを飲んでいる。そんな風景が作れると思ったんです」
こうしたハード面に加え、花本氏は運営というソフト面でも、この街ならではの彩りを添えようとしています。
「ここでの体験を、仕事以上の価値を持つものにしたいんです。たとえば、『YAMASHITA PARK』の刻印が入ったボールペンを受付に置いたり、この場所に愛着を感じるちょっとした仕掛けを散りばめたり。ゆくゆくは、近隣店舗とのクーポン連携などもできたらいいなと考えています。
また、山下公園がすぐ側という環境も大きな魅力。行き詰まったら海を見に行き、ベンチでアイデアを練る。そんな自然のリフレッシュが日常に組み込まれた、贅沢で新しい働き方を提案したいですね」

さらに花本氏が描いているのは、この街に溢れる「熱気」を入居者の方たちに取り入れてもらうことです。
「横浜スタジアムが近いこのエリアでは、試合のある日は街中にベイスターズのユニフォーム姿が溢れ、独特の活気に包まれます。あのポジティブなエネルギーを、ぜひオフィスにも持ち込みたい。みんなで球場へ足を運ぶイベントを企画するなど、街の楽しさと溶け合うようなコミュニティを作れたら最高ですね」
花本氏が理想とするのは、多世代が共存していても、お互いに居心地の悪さを感じない空間。
「ご年配の世代がかっこよくディスカッションしていて、その隣で若手が集中して作業している。そんな『大人なシェアオフィス』の形を、ここでは試してみたいんです。横浜・山下町という地には、それができる成熟した文化があると感じています」
未来への拠点となるここから、100年続く物語を始めてほしい
シェアオフィスは、長いビジネスの旅路における「通過点」に過ぎないのかもしれません。しかし花本氏は、その通過点にこそ深い意味を込めています。
「ここで出会ったふたりが新しい会社を作ったり、ひとりで始めた事業がどんどん大きくなって、いつか自社ビルを建てるまで成長したり……。そんな姿を特等席で見守れるのが、この仕事の醍醐味なんです。150年続いてきたこの場所から、また次の100年を支えるような企業が生まれていく。そんな景色を、入居者のみなさんと一緒に描いていきたいですね」
「BLOCKS YAMASHITA PARK」は、単にワークスペースを貸し出すだけの場所ではありません。ここは、横浜を愛するチームと共に、あなたのビジネスに「意志」と「熱量」を灯すための拠点。
もし、“いつかこの横浜で何かを成し遂げたい”という想いを抱いているなら、ぜひ一度、山下町の潮風を感じながら、花本氏たちが描く「未来の景色」を覗きに来てみてはいかがでしょうか。

